こうくんとあずちゃんは高いお空の上を飛んでいました
ふわふわ す〜いすい ゆらゆら す〜いすい
とっても気持ちよさそうに 仲良く飛んでいました
『うわぁ〜♪あずちゃんすごいよすごいよ』
「どうしたの?こうくん」
『だってね、ほら!おうちがあんなに小さいよ』
「わぁ〜〜ほんとだ!ちっちゃいちっちゃい」
『あーーあずちゃん、みてみてぼくのおうち』
「すごいすごいおもちゃみたいだね。あっ!こうくんのママだぁ」
『ほんとだぁ、ママぁ〜おーいママぁ〜』
「うふふふ。聞えないみたいだね」
『あははは。そうだね』
こうくんとあずちゃんは夢中になって飛びまわりました
あっちにふわふわ す〜いすい
こっちにふわふわ す〜いすい
そっちにゆらゆら す〜いすい
二人は楽しくて楽しくてしかたがありません

ところが夢中になりすぎて こうくんのおうちが見えなくなってしまいました
『どうしよう・・・ここどこだろう?』
「こうくんのおうちどこ?わかんなくなっちゃった」
『うん、ママも見えない』
「え〜〜んおうちに帰れないよ」
『あずちゃん、泣かないで』
「えーんだって、ここはどこなの?わからないよ」
『あずちゃん、大丈夫だよ きっと帰れるから』
『ほら、あそこにすずめさんがいるから聞いてみよう』
『こんにちは!すずめさんぼくのおうち知らない?』
[あらあら こうくん、あずちゃんこんにちは!おうちがわからなくなったのかい?]
『そうなの うれしくて夢中になって飛んでたら迷子になってしまったの』
[それは大変だね、うんとね、ほらあそこに大きな木があるだろ]
『はい、たぶの木?』
[そう、あの大きなたぶの木目指して飛んでいってごらん、そしたらおうちに帰れるよ]
『すずめさん どうもありがとう』
二人はすずめさんにお礼をいうとたぶの木を目指して飛んでいきました
「こうくん、つかれちゃった」
『もうちょっとだよ、がんばろう』
「えーんえーん疲れたよ」
あずちゃんがわんわん泣いてしまいました
『ぼくだってぼくだって心細いよ、疲れたよ』
こうくんも泣き出しそうになりました
(ねぇねぇ)
(こうちゃんあずちゃん泣かないで)
『だれ?』
(わたしたちがたぶの木まで運んであげる)
(だから 泣かないで)
「どうやって運んでくれるの?あなたはだぁれ?」
(こうくん、あずちゃん目を閉じて5つ数えて・・・)
『うん』
「はい」
いち、にぃ、さん、しぃ、ごぅ
『わぁー!すごいすごい』
「にじのすべりだいだ」
(さぁ、こうくん、あずちゃん、すべりだいをすべっておかえり)
『ありがとう』
「どうもありがとう」
こうくんとあずちゃんはにじのすべりだいをすべっていきました
あっというまに大きなたぶの木まですべってきました
ふり返ってみるともうにじのすべりだいは消えてなくなっていました
「こうくーん、あずちゃーん」
こうくんのママの声が聞えます
お昼ごはんよってママが呼びに二人を探しに来たところでした
こうくんとあずちゃんは走ってママのところへ行きました
そしてお空を飛んだこと
にじのすべりだいで帰ってきたことをかわりばんこに話しました
ぽしぇっと
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