独り言その15

 教科書が・・・
 高校の検定教科書がテレビの話題になっていました。
 ビートたけしの作品が国語の教科書に載ったとか、サザンのTUNAMIが音楽の教科書に載ったとか。
 それは別にいいんだけど、気になったのが数学。ローンの計算や、宝くじの当たりとか、これって数学なんだろうか?数学はその前の段階として学ぶもののような気がするのですが。
 僕が思うに、数学はそのまま社会で役に立つように勉強するものではなくていいと思う。数学的思考法を磨くことで、様々な角度から物を見、考える事が出来るようになる。これが数学教育の目的だと思います。役に立つかどうかという観点で見ると、内容を平易なものに変えても、高校の勉強の大半が役に立たないでしょう。
 前述の「ローン」「宝くじ」のことについて、ある母親が「子供は自分の損得に敏感だから、いいんじゃないでしょうか」とインタビューに答えていました。ちょっとずれているような気が・・・。あるニュースキャスターは「数学は社会で役に立たない勉強だったから、これでいい」というような事を言っていました。このニュースキャスターも、本質がわからずに損得で判断しているのかもしれませんね。
 損か得か、それが主たる目的になってしまっては、高校という教育の場はいらないでしょう。また、生活に役立つことだけを学ぶのであれば、ますます、普通高校はいらないでしょう。カルチャースクールで充分です。文部科学省も、勘違いをしてきていると思います。
 これらの教科書で学んだ子供たちの基礎学力が下がらないことを祈ります。

2002.4.10

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